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JX日鉱日石エネルギー株式会社 様

JX日鉱日石エネルギー株式会社 様 事業規模拡大に対応した輸出管理システム導入の有益性

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グローバルに石油製品等の製造販売を行う総合エネルギー企業 JX日鉱日石エネルギー株式会社。2013年6月からSTC Manager® の稼働がスタートしました。今後の事業展開を見据え、グローバル企業としての成長には確実な安全保障貿易管理が欠かせないとしてSTC Manager® の導入を決めました。そこにはどのような経緯があったのか。総務部危機管理グループの山西貞三氏、藤井浩文氏、下村淳氏、前原ちひろ氏、にお話を伺いました。

山西貞三氏

JX日鉱日石エネルギー株式会社
総務部 危機管理グループ
グループマネージャー 山西貞三氏

Q. 御社の事業内容についてお聞かせください

私たちは石油製品や化学品の製造・販売を中心に、天然ガス、石炭、電力、新エネルギーなど幅広い事業を展開する総合エネルギー企業です。
これまでは、主力事業である石油製品がJXグループ売上の9割、利益の半分を占めてきましたが、近年、低燃費車の普及や燃料転換の進展等により、国内の石油需要は構造的に減少傾向にあります。そこで、基幹事業である国内石油精製販売の収益力強化を図る一方で、今後の需要拡大が見込まれる中国や東南アジア等での潤滑油や化学品等の拡販を目指し、海外製造・販売拠点体制のさらなる強化を進めています。

Q. 御社におけるこれまでの安全保障貿易管理の取り組み経緯は
  どのようなものでしたか。

統合とともに、安全保障貿易管理の位置づけも変化

輸出管理の取り組みを強化したきっかけは、2006年の新日本石油と新日本石油化学の統合でした。新日本石油化学は、化学品の製造・販売会社でリスト規制貨物を輸出していたので、安全保障貿易管理の意識が高く、厳格な管理をしていました。一方、新日本石油は国内メインの事業を展開しており、安全保障貿易管理という言葉を知っている社員も多くはない状況でした。
安全保障貿易管理では、リスト規制品の輸出は1件ごとに経済産業省の許可を得なければなりませんが、全社で自主管理の取り組みを整備すれば、包括輸出許可を得ることができます。包括的な許可を得て輸出するためには、たとえリスト規制品を扱う部署が社内の一部だけだとしても、全体として取り組みを整備・強化する必要が出てきたのです。

安全保障貿易管理の基本は会社の「自主管理」

どう管理するのか、どこまで管理するのか、これらは基本的には会社の自主判断に委ねられています。安全保障貿易管理の整備・強化にあたり、弊社は、単に「法律を守るため」ではなく「会社として確実に管理をしなければならない」という意識でスタートしました。
この意識を全社で共有するために、まず社内のルールを見直しました。その上で、各販売所管部に推進責任者を任命し、彼らに安全保障貿易管理の内容と必要性を説明することから始めました。
管理ツールとしては、新日本石油化学が使っていたデータベースツール(Microsoft Accessで作成)をそのまま全社の各グループに展開しました。1年くらいそれを利用しましたが、管理に十分なものとは言えず、何か良い仕組みがないのかと探し始めました。

Q. システム導入を検討した経緯を教えてください。

データベースツールに感じた限界と、STC Manager®との出会い

藤井浩文氏

JX日鉱日石エネルギー株式会社
総務部 危機管理グループ
担当マネージャー 藤井浩文氏
(2013年4月より
JX日鉱日石ANCI 株式会社へ)

安全保障貿易管理の仕組みを探し始めたものの、2007年当時はそのようなサービスやパッケージは存在していませんでした。その後、自社開発も検討していた2010年冬、STC Manager®の存在を知りました。
直前の7月には新日本石油、新日本石油精製およびジャパンエナジーの合併により現在のJX日鉱日石エネルギーが誕生しており、会社の規模がさらに大きくなり、いよいよデータベースツールでの全社管理には限界を感じていた頃でした。
データベースツールは、販売所管部にあるグループごとに管理しており、社内に約70個存在していました。データベースとはいえ、内部監査や経済産業省へ提出する自己管理チェックリスト用の実績集計は、各グループから紙に印刷した実績一覧を提出してもらい、大量の紙を手作業でまとめているというのが実態でした。
全社的にシステムを導入すれば、当然それらの手作業の業務省力化も期待できます。

弊社では、委員会組織を構築し、社内での管理体制を効果的に整備しています。私たち総務部・危機管理グループはその事務局として、経済産業省の指導である「客観性を確保するためのダブルチェック」をするという重要な機能を担っています。全社的なシステムを導入すれば、大量の紙ベースの作業から解放されますから、よりダブルチェックを強化することができ、経済産業省の指導にも準拠できると考えました。

Q. NTTデータ STC Manager® を採用した理由をお聞かせ下さい。

専任によるノウハウと、課題イメージを確実に共有できたこと

藤井浩文氏・山西貞三氏

システムの候補は、NTTデータのSTC Manager®ともう1社の製品に絞られました。
いくつかの決め手がありましたが、中でもSTC Manager® を採用した大きな理由は、NTTデータの場合、安全保障貿易管理に特化した部署があって、業務知識を持っている担当者の方がいらしたという点です。そうした担当者の方がいらっしゃると、私たちの持っている課題や何を実現したいのかという思いを、確実に共有することができます。たとえば、社内の資料を見ていただくと、それがどのような場面で何のために使っているものなのかすぐに理解していただけました。そして、パッケージのこの部分を使いましょう、この部分についてはカスタマイズが必要ですね、という議論をスムーズに進めていくことができました。そのような議論を重ねる中で、自分たちの課題がより明確になったという点も大きな成果ですね。
スムーズに、とは言っても、NTTデータには随分とたくさんの資料を作っていただき、多くの時間をかけてもらいました。途中、東日本大震災により検討が中断したこともあり、約1年以上かけて課題を洗い出したり、新しいルールを決めたりしました。

Q. STC Manager® 導入にあたって工夫した点はありますか。

私たちにとって使いやすくする工夫と、ルールの変更

前原ちひろ氏

JX日鉱日石エネルギー株式会社
総務部 危機管理グループ
シニアスタッフ 前原ちひろ氏

輸出の管理ですから、当初は出荷管理と連動しているのが理想と考えましたが、社内の既存システムとの連携にはコストもかかりますし、何より出荷部分は全社としてのシステムが確立していませんでした。そのため、出荷管理とは別のしくみにすることにしました。パッケージの基本機能を十分に活用しながら、カスタマイズ費用を抑え、でも肝となる部分は確立する。こうした検討と決断もシステム導入においては必要なプロセスだと思います。
また、このシステム導入を機に、社内のルールを変更しました。弊社ではリスト規制貨物を扱っている部署は限られており、多くの部署がキャッチオール規制貨物を扱っています。たとえば、輸出件数の多い潤滑油などは、すべてキャッチオール規制貨物です。輸出件数が多くなると作業が煩雑になりますから、リスト規制とキャッチオール規制の濃淡管理をより進め、それが正しく運用できるようにしました。
さらに、安全保障貿易管理のシステムは、弊社においては、新しい輸出先や製品が出たときに不定期に使うもので、毎日使う類のものではありません。そのため輸出の案件が少ない部署では業務として定着させるのが難しく、従来は引き継ぎができていない、使い方を忘れてしまうといったことが起きていました。その点で誰でも使いやすいシステムにするために、従来から使用頻度の高い「部長決裁システム」のワークフローに近づけるようアレンジしました。
この他、システム稼働前には推進責任者と担当者を集めて説明会を開きました。実際に使ってもらいながら、不明点には個別にフォローアップしています。今回は、過去の審査済みデータを移行したこともあり、それらを参照しながら使って頂いているため、今のところ特に問題なく運用ができています。

Q. 今後の展開についてお聞かせ下さい。

技術提供の管理のあるべき姿を検討

これまでは国内で作って国内で売る、もしくは国内で作って海外に売る、という事業形態が中心でしたが、今後は海外で作って海外に売るというビジネスを増やしていきます。貨物ではなくノウハウ、つまり技術提供が増えていきます。
技術については、まだ管理ルールをしっかり確立していないのが現状です。たとえば管理単位をどうするのか、どこからどこまでを規制するのか。貨物について整理をしてきたように、技術についても自社でルールを確立していかなければなりません。これについても、NTTデータの知恵をお借りしながら進めていく予定です。
また、弊社では、新しいビジネスを展開するにあたり研究開発にも力をいれています。そうした研究開発の部門から技術情報をあげてもらうのは、営業機密という点を考慮する必要があり難しい課題のひとつです。
私たち事務局からは、法を犯さずきちんとビジネスをするということを意識するよう、引き続き社内に呼びかけていきたいと思います。

Q. 安全保障貿易管理の運営に課題を抱えている方へのアドバイスをお願いします。

必要性を理解してもらうため、社内での啓発活動

下村淳氏

JX日鉱日石エネルギー株式会社
総務部 危機管理グループ
担当マネージャー 下村淳氏

安全保障貿易管理システムの導入を検討されている企業様へのアドバイスとしてお話したいと思います。まず、システムが必要かどうかを検討されている場合。
輸出案件はそれほど多くないが、管理は必要だという企業様はたくさんいらっしゃると思います。でも社内に「安全保障貿易管理」について知識がなく、そのリスク認識が低い方が多い。その場合は、安全保障貿易管理をやらないとどういうことが起きるのかをまず知っていただき、味方を増やすというのが第一だと思います。私たちも先日海外の拠点長会議の中で、安全保障貿易管理をしっかりやらないと事故が起きて大変なことになる、と話をしました。
とにかく繰り返し、この業務とそれを効率化するシステムが必要だという話をしてきました。
何度もあきらめずにシステム予算申請をしましたが、システム導入となると、どうしても何人分の人件費を削減できるのかとか、どのくらいのコストが削減できるんだという話になります。
今回のシステム導入に当たっては、トータルでどのくらいの効率化になるのか精緻な数値化は難しいが、これから海外事業を拡大するにあたって企業として必須なのだと、何度も説得してまわりました。

自社開発でなくパッケージを活用

次に、自社開発するか、STC Manager® のようなパッケージを購入するかを検討されている場合。
私たちもそうでしたが、自社で開発したらどうかという検討をされている方も多いでしょう。 ただ、自社開発は、導入後のメンテナンスも考えると、パッケージを活用するよりも更にコストがかかると思います。
そしてSTC Manager® を採用した大きなメリットとして、いろいろな情報を提供してもらえることが挙げられます。安全保障貿易管理の法令は、とにかく細かい変更が沢山あります。私たち自身でももちろんやっていますが、すべてタイムリーに漏れなくキャッチアップしていくことは難しいです。その点NTTデータには、法令改正の最新情報はもちろんのこと、多くの企業へ実際に導入した実績を元にしたノウハウを持っている方がたくさんいるので安心です。STC Manager® のユーザになったことで、我々の活動を社内外に広く知ってもらうことができ、味方を増やすこともできます。これは自社開発では決して得られることのないメリットですね。

Q. NTTデータのサポート体制はいかがでしたか。

要望に対して複数提案するなど、理解が一致するまで徹底

今回のシステム導入にあたって、NTTデータには沢山の要望をさせていただきました。要望事項に対しては、当社の実態に合わせて、毎回複数の案を持ってきていただけたのがとても良かったです。A案のこことB案のこれを組み合わせてもう一度提案してもらう、といったことも何度も対応していただきました。また、我々が理解するための資料も沢山作っていただき、社内への説明もしやすかったですね。担当営業とSEのコンビネーションも良く、契約後もスムーズに開発に入ることが出来ました。NTTデータのサポートには感謝しています。
7月から第2期の追加開発が始まります。これからのNTTデータのサポートにも期待しています。

集合写真

(インタビュー取材 2013年6月)